再生毛のカットの基本
襟足やサイドを中心にカット+トップや前髪は整えるのみ⇒バランスよく伸ばせる
まずはカットすることをお勧め致します。伸ばしてるのにカットが必要なのかと思われるかもしれません。また、少し毛先をカットしながら伸ばした方が早く伸びる、という話を聞かれてカットして早く伸ばそうと思われるかもしれません。
カットする最大の理由は、バランスを整えることなんです。上記にもあるように、トップや前髪は伸びる(増える)のが遅く、襟足やサイドが早く伸びてきますが、この状態はバランスがよくない状態と言えます。だいたいのヘアスタイルはトップや前髪を伸ばす必要があるので、そこが伸びるまでは襟足やサイドの毛は 短く切っておいた方が全体的にバランスがよくなると思います。
せっかく伸びたのにと思われるかもしれませんが、ゆくゆく切ってしまう毛なので、切りながら伸ばした方が、バランスのいい状態で過ごせます。逆にトップや前髪の毛はあまり切らず毛量も減らさず、襟足・バック・サイドを中心にカットするのを繰り返し、常にバランスよくだんだんと通常のスタイルになっていきます。
襟足やサイドを中心にカット+トップや前髪は整えるのみ⇒バランスよく伸ばせる
カットについでよくされるメニューがカラーです。
まず再生毛のカラーはいつからして大丈夫なのか。基本的には抗がん剤治療終了後、1ヶ月以上経過してからと言われてます。
薬の効力が抜けてからなら大丈夫ということです。
ただ、終了後1ヶ月だと髪はほとんど生えていない状態だと思いますので、実際にはある程度生えそろう半年前後くらいからになると思います。
ただカラーの場合、染めるカラーの種類も数種類ありますし、お客様の髪や頭皮の状態、また目的(明るくしたい、白髪を染めたいなど)によっても違ってきますので、しっかりとしたカウンセリングが必要です。
当店では主にアルカリカラー(白髪染め含む)、ヘナ、マニキュアを使用してます。
それぞれに特徴があり、お客様のご希望と髪や頭皮の状態によって選んでいきます。
①アルカリカラー
髪を明るくしたい、または白髪を自然に染めたいなど、ある程度全体を均一に染めることができます。
②ヘナ
主に白髪を染めたい場合に使用。黒髪の部分は黒のままで白髪のみが染まってるように見えます。またマニキュアと違い、根元までしっかりと染めることができます。ヘナは色によって天然成分のみのものと天然成分に人工染料(ジアミン)が混ざってるものがあります。
③マニキュア
ヘナ同様主に白髪に色を付ける場合に使用しますが、違いは根本まで塗布できない点です。(地肌につけると色がなかなか取れません)ただ根本に付けない分、頭皮にとってはあまり負担のないカラー剤になります。
再生毛はお薬の影響で脱毛があった頭皮ですので、場合によってはカラー剤が刺激になることも考えられるし、お客様も頭皮やカラーしても大丈夫か等、気にされると思います。大概の場合は大丈夫かと思いますが、当店では極力負担をかけないでカラーリングできるよう、さまざまな面で心がけております。
このように、当店ではなるべく髪や頭皮に負担をかけず、お客様のひとりひとりにの状態に合わせたカラーリングをしております。また髪を明るくしたり白髪を染めることで、さらに印象が変わってきます。
自毛デビューされるときはだいたいショートだと思いますので、カットとカラーを組み合わせることで、よりバランスがよくなるのはもちろん、あえてショートヘアにしてるように見えるおしゃれショートになります。
再生毛はかなりの確率でくせ毛になります。時間の経過と共に今後生えてくる毛は徐々にくせは弱くなっていくと思いますが、一度くせで生えてきた毛先の部分はカットするか縮毛矯正(ストレートパーマ)をかけないと、ずっとくせのままです。
まずはカットすることをおススメ致しますが、カットしてもまとまらなかったり、くせが本当に強い場合は縮毛矯正を検討しましょう。
ストレートパーマ | 縮毛矯正 |
---|---|
薬液だけで伸ばしていく | アイロンを使用して伸ばしていく |
元のくせの状態から6~8割程度くせが取れる | ほぼくせが取れる |
時間と共に元のくせに戻っていく | 一度かけた箇所は基本ストレートのまま |
比較的フワッとした仕上がり | 毛のボリュームがダウンしやすい |
少しくせがゆるくなればいいという方向け | ある程度しっかりくせを伸ばしたい方向け |
再生毛を縮毛矯正する場合、最も気を付けなければならないのが、毛先のダメージです。再生毛の毛先は必ず先細の状態(赤ちゃんと同じ)で生えてくるので、通常よりもダメージを受けやすい状態と言えます。当店では、そういった状態の毛の縮毛矯正に適した環境が整っております。
縮毛矯正で使用する薬剤は、お客様の髪質や状態に合わせて選定していきますが、中でも『酸性縮毛矯正剤』という薬剤は再生毛やダメージ毛に適しており、ダメージになりづらく通常の縮毛矯正より自然でフワッとした仕上がりになります。
当店の縮毛矯正やカラーでは、炭酸泉というお湯(シャワー)を使用しております。炭酸泉を使用することで、薬剤をきれいに洗い流せたり髪のphを調整できるので、よりダメージが少なく縮毛矯正の施術の効果が発揮されやすくなります。
再生毛の縮毛矯正には豊富な経験と知識が必要不可欠です。当店では再生毛とその施術に特化したスタイリストが担当致しますのでご安心の上お任せ下さい。
ストレートパーマで約3㎝以上、縮毛矯正で約5㎝以上から施術可能です。
時期としてはウィッグを卒業するタイミング(自毛デビュー直前)が望ましいと言えます。
抗がん剤治療が終了し、髪が伸びてくる段階になると、育毛促進の意味も含め、
頭皮マッサージなどのスパも有効になってきます。
(必ずしも育毛効果があるわけではありません)
当店ではスパメニューは基本的に炭酸泉を使用します。
これによりしっかりと頭皮の皮脂や汚れを落とし、
炭酸ガスが頭皮の血行を促進するので育毛促進に適した頭皮環境が期待できます。
シールエクステとは自毛との接着部分がシールになったエクステのことです。
シールエクステを付けることにより、髪を一気に長くしたり、薄い前髪をカバーしたりすることができます。
髪ではありませんが、抗がん剤治療されるとまつ毛も抜けたりするので、伸びるまで時間がかかります。当店では短いまつ毛にもエクステをつけることで目元に変化をつけることができます。